Lesson 19 受け身表現

◇前回の復習

前回も随分と覚えることがありました。レッスンの終わりも見えてきました。そろそろ復習を重視してくださいよ。

では、軽く基本的なものを復習しておきましょう。詳しくはしっかと前回のレッスンに戻って復習して下さいね。

基本的な例文で意味をチェックします。

a) Tom is taller than my brother.
b) Tom is the tallest in his class.
c) Tom is as tall as me.
d) Ken isn't as tall as me.
e) This movie is more interesting than that one.
f) This movie is the most interesting in Japan.
g) This book is the most useful of these books.


本当に基本的なものばかりですが、シッカリと意味が出てきましたか?
では、確認しましょう。

a) 「トムは僕の弟
よりも背が高い。」
b) 「トムは彼のクラス
の中で一番背が高い。」
c) 「トムは私と
同じくらいの背の高さだ。」
d) 「ケンは私
ほど背が高くはない。」
f) 「この映画は日本
で一番面白い。」
g) 「この本はこれら
の中で一番役に立つ。」


◇受け身表現

では、早速ですが、形と意味をチェックしてしまいましょう。

◎ 受け身 【
be 動詞 + 過去分詞 + by 行為者】 「・・によって〜される。

例文)
This window was broken by the boy.
「この窓は、その男の子
られた。」

過去分詞という言葉が出てきました。動詞の変化は大きく分けて3種類です。
(*原形は除く。)

現在形(三人称単数にはs / es / ies などの変化)、過去形、そして今回の過去分詞形です。

現在形では、現在の習慣を、過去形では過去のある時点の出来事を表しました。
過去分詞には、また後のレッスンでも再び取り上げますが、
「・・される。」という意味があります。

そこで、主語の状態を示す be動詞と一緒になることで、「・・は○○によって〜される。」という意味が出来上がるわけです。
そして、受け身でない普通の英文を
能動態と呼び、受け身を他の言い方で受動態と呼ぶことがありますのでこれも覚えておきましょう。

この過去分詞形は、過去形と全く同じ場合もあれば、原形のまま変化しないものもあり、頻出のものは1つ1つ覚えておくしかありません。

過去形・過去分詞形リスト


◇by の後ろ。

by の後ろには、【行為者(動物・物)】を置きます。

例えば、
「ケンは彼女にキスされた。」はキスをしたのは【彼女】ですから by her となります。

Ken was kissed by her.

ついでに覚えておきましょう。by は前置詞です。後ろは必ず名詞か代名詞あるは動名詞が来るのでした。

代名詞が来る場合の活用形を覚えておきましょう。 she は her になります。
前置詞の後ろに来るものは、前置詞の目的語になるんでしたね。そこで
by の後ろに来る代名詞の形は目的格に変化します。

ついでに、代名詞の活用表をチェックしておきましょう。
主格 所有格 目的格 主格 所有格 目的格
I my me 私たち we our us
あなた you your you あなたたち you your you
he his him 彼ら
彼女ら
それら
they their them
彼女 she her her
それ it its it


◇by がない場合もある。

残念ながらいつも by を使うとは限りません。
必要がない場合もあるのです。それは、その文脈において、
わざわざ【行為者】を具体的に示す必要のない場合です。

例えば、
「英語はその国で話されている。」

これを英語に直すとこのようになります。

English is spoken in the country.

英語を話す行為を行なう人々についてこの英文は語りたいのではなく、【その国で】と英語は話されるんだという
一般的事実を述べているんですね。
このような場合は by を使いません。

The book is sold at the shop.
「この本はその店で売られている。」

これも、本を売る店員さんのことではなく、その店で売られているという事実を述べているのです。


◇能動態から受動態への書き換え

受け身では、よく書き換え問題が出ます。

Ken broke the window.
「ケンはその窓を割った。」

これを受け身にして書き換えることができます。

ポイントは、動詞の目的語を主語にするということです。

The window ..

「その窓」を主語として考えると、「割られた」になります。
受け身の過去ですから

The window was broken..

そして、「その窓」を割った【行為者】を示す必要がありますので

The window was broken by Ken.

となり完成です。

気になる点があります。

Ken broke the window = The window was broken by Ken.

と表記されることがあります。イコールとして正しいのでしょうか。

残念ながら書き換えることはできますが、意味まで同じとは言えません。ここはやはり感覚として押さえておいて欲しいところです。

Ken broke the window ≠ The window was broken by Ken.

英文の中では、当然、主語が主役です。
主語が変われば、文脈の中で言いたいことも変わるのです。

つまり、Ken を主語としたなら、『その窓を割ったのはケンなんだ!』と犯人はケンであることを強調されているような感じがあります。(文脈によりこれも色々な解釈はありますが・・。)

そして The window を主語としている受け身表現では、『その窓は割られてしまった!』と割られた事実に悲観している感じがあります。

書き換えることは可能でも、ニュアンスは変わってしまうことに注意しましょう。受け身に変えるには、意図があることを覚えておきましょう。


◇受け身の熟語表現

では、by を用いずに他の前置詞を伴う受け身の熟語表現をご紹介します。どれも基本的なものばかりですので押さえておきましょう。

a)
be covered with 〜 「〜で覆われている。
My car was covered with snow this morning.
「今朝、僕の車が雪で覆われていた。」

b)
be surprised at 〜 「〜に驚く。
I was surprised at the good news.
「僕はその良い知らせに驚いた。」

* at を by としてもOKです。

c)
be known to 〜 「〜に知られている。
The movie is known to many people in Japan.
「その映画は日本の多くの人々に知られている。」

d)
be born in 〜 「〜で生まれる。
She was born in Kobe.
「彼女は神戸で生まれた。」

e)
be filled with 〜 「〜でいっぱい。
This room was filled with many books.
「この部屋は多くの本でいっぱいでした。」

f)
be interested in 〜 「〜に興味がある。
Your father isn't interested in cars.
「あなたのお父さんは車には興味がない。」

g)
be made of / from 〜 「〜で作られている。
This wine is made from grapes.
「このワインはブドウで作られている。」

This desk is made of woods.
「この机は木で作られている。」

* from と of の使い分けが中々微妙なところです。
基本的に、
もともとの材料や原料に変化がなければ of で、加工されて変化していれば from になります。
それぞれの前置詞の性質によってこのような使い分けがあるのですが今はそこまでの知識は必要ないと思います。


◇授与動詞SVOOの受け身

皆さん、覚えていますか。一般動詞には授与動詞と呼ばれるものがありました。

give 「〜を与える。」
buy 「〜を買う。」
teach 「〜を教える。」
show 「〜を見せる。」

これらの授与動詞は通常はSVOですが、人を用いて、SVOOにもなれるのでした。


例)
SVO
He teaches English.
「彼は英語を教える。」


SVOO
He teaches me English.
「彼は私英語教える。」

目的語を2つ置けるものを授与動詞と呼ぶのでした。

SVOの場合、受け身にするのはとても簡単です。例文を使って受け身にしてみます。

He teaches English.

English is taught by him.
「英語は彼によって教えられる。」

いいですね?
受け身の作り方は一般動詞(ここでは teach )の目的語を主語にするのでした。では、ここで問題発生です。SVOOのように2個ある場合はどうなってしまうのでしょうか。
さあ、作り方を覚えましょう。

OOと目的語が2個あるのですから、結論から言いますと、主語が2通りあり、受け身の英文が
2種類あるということです。( ただし、buy の場合は1つのみ)

ではチェックしてみましょう。

基本文
He teaches me English.

目的語の1つ目 me を主語にした受け身
I am taught English by him.
「私は彼に英語を教えられる。」

2つ目の目的語を主語にした受け身
English is taught
to me by him.
「英語は彼によって私に教えられる。」

SVOOは
最初のOが間接目的語(〜に)、2つ目のOが直接目的語(〜を)でした。
そして、この直接目的語(例文では English )を主語にした場合に、次の形に変化します。

直接目的語+be動詞 + 過去分詞 + to / for 間接目的語

となり、前置詞 to / for が間接目的語(通常は人)の前に補う必要があります。ここが面倒なところです。そして授与動詞によって to / for が決まっています。

上記で挙げた4つですと、
buy は for でそれ以外は to になります。
例文で確認しておきましょう。


a) Mike gave her the book.
⇒ She was given the book by Mike.
⇒ The book was given
to her by Mike.

b) She teaches my brother English.
⇒ My brother is taught English by her.
⇒ English is taught to my brother by her.

c) Tom shows you a beautiful picture.
⇒ You are shown a beautiful picture by Tom.
⇒ A beautiful picture is shown
to you by Tom.

d) He bought me the nice pen.
⇒ The nice pen was bought
for me by him.

buy などの前置詞forを伴う他動詞は、通常は間接目的語(ここではme) を主語とした受け身にすると不自然になりますので注意しましょう。

◇SVOCの受け身

SVOCの文型はどんなものがあったか覚えていますか。すぐに出てくるなら大したものです。

SVOCの例文
My mother calls me Panda.
「僕の母は僕をパンダと呼ぶ。」

My grandmother named the dog Gonta.
「僕の祖母はその犬をゴン太と名づけた。」

思い出されましたか?
上記の call や name を受け身表現にする場合は、
1種類しかありません。動詞のすぐ後ろの目的語を主語にしたバージョンのみです。SVOOよりも簡単ですね。

では、早速チェックしましょう。

My mother calls me Panda.

I am called Panda by my mother.
「僕は母にパンダと呼ばれる。」

My grandmother named the dog Gonta.

The dog was named Gonta by my grandmother.
「その犬は僕の祖母にゴン太と名づけられた。」

SVOCの補語(C)の位置は変わりません。ただ目的語(O)が主語の位置へ移動し、受け身の形である be動詞 + 過去分詞に変化し、文末に by + 行為者 になるだけです。まだ理解しやすいですね。


◇まとめ

以前のレッスンに戻って考えることも多くなりましたね。絶対に復習は欠かせません。量が多くなってきましたが、常に頭の中をアップデートしておいてください。

では、受け身はやはり書き換えも1つのポイントですのでそれを練習して終わりましょう。

演習)次の英文を下線部を主語にした受け身の表現にしましょう。
1) My father wrote this letter.
2) She keeps this pretty cat.
3) He teaches me Japanese.
4) The man bought me this book.
5) Your mother calls me Bob.
6) She gives me a nice picture.
7) People in America speak English.


では、チェックしていきましょう。

1)
This letter was written by my father.
「この手紙は僕の父によって書かれた。」
もとの文が過去形ですので、その場合はbe動詞の過去形であることに注意です。

2)
This pretty cat is kept by her.
「この可愛いネコは彼女に飼われている。」

3)
Japanese is taught to me by him.
「日本語は私に、彼によって教えられている。」
直接目的語が主語で、間接目的語が残される場合は、to や for が入るんでしたね。

4)
This book was bought for me by the man.
「この本は私に、その男性によって買われた。」
3)と同じパターン。もとの文が過去形であることに注意です。

5)
I am called Bob by your mother.
「僕はあなたのお母さんにボブと呼ばれています。」

6)
I am given a nice picture by her.
「僕は彼女に素敵な絵を与えられた。」
間接目的語が主語である場合には、前置詞は必要ないですね。

7)
English is spoken in America.
「英語はアメリカで話されている。」
by people とはなりません。アメリカに住む人々は一般に英語を話すという事実を述べている場合、わざわざ行為者を表す必要がなかったんですよね。


「わざわざこんな言い方はくどい!」
日本語訳を読んでいてこう感じませんでしたか?

書き換え問題なんてものがありますが、実際の英会話では、受け身にしないほうがより自然なこともあります。そのような場合には、受け身にせずそのままにしておいたほうがいいんですよね。

受け身を覚えるとわざわざ受け身に直して使ってしまう人もいるようですが不自然になってしまうことがあります。何が自然なのかを判断するのも最初は難しいことですが、自然な英語を話すためにも普段からリスニングも取り入れておくことで徐々に耳で感じ取れるようになるはずです。

学んだ英文法をベースに色んな生きた英語を耳にすることで英文法のスキルはどんどんブラッシュアップされていきますよ!